![]() |
「日本におけるNewtonの今」 「日本語化への挑戦」 さて、インタビューの一回目は、今の国内のNewtonを語る上で、この人に話を聞かなくては、意味が無い、ということで、Enfour社代表、UniFEPの生みの親、Richard Northcott(リチャード・ノースコット)氏にお話しを伺った。 |
筆者(以下、省略)
「先ず、最初に、日本では、未だ、Newtonはメジャーな物では、決してないと思うのですが、リチャードさんは、海外のEXPOなどにも実際に足を運んでいらっしゃいますよね。そうやって、実際にアメリカなどの状況等を見ていらっしゃって、Newtonを巡る環境の違いというのはどうでしょうか。」
リチャード氏(以下、敬称略)
「別に、向こうではメジャーである、という状況ではないんですよね、実際には。
確かにアップルが、向こうでは、もっと頑張っているというのは確かなんだけど、まぁ、メジャーの範囲には入らないんじゃないかと思うんですよ。しかし、当然、お店なんかは何件も有るわけですけどね。Newton
Souseとか、PDA Directとか、Newton Storeとか有るわけですから、その差が大きいし、後、向こうでは、モトローラとか、デジタルオーシャンと、アップル以外のところが、やっているわけですから、その分、多く目に触れるということは有るんじゃないかと思うんですね。」
「現在、日本では、Newtonを売っているお店自体が限られてしまっている理由なんですが、そういう物に関しては、現状で満足はしていらっしゃいます?」
リチャード
「いや、全然。それは、当然ですね。
まぁ、今の所は、まだ良いけれど、もう、有る程度、限界が見えてしまっているわけですからね。
例えば、雑誌になんか、いっぱい、たぶん向こうの雑誌より、日本の雑誌の方が、ちゃんと取り上げてくれるわけですから、そういう意味では非常に有り難いことなんですけど。だけど、雑誌で見ても実際触る機会が少ない、EXPOぐらいしか、目に入ることがないだろうと、いう事なんですね。
だから、(普通の人は)お店に遊びに行くときに、何かおいて有ると、触ってみて、一寸考えて、後でまた来て、あっ、買おうかな、と思ったりするかも知れないんですね。だけど、雑誌で、「あっ、これ面白そうだな」と、「あったら良いな」と思っても、次のページにいったときに、もうそれで終わりなんですね。秋葉原かなんかに遊びに行ったときに、実際にNewtonをおいてある店に入らない限りは...。で、別にメジャーな店には、入ってないわけじゃない、まだ。だから、一般の人は、探しに行かない限りは、買えないということなんですね。」
「ユーザー側が、かなり努力しないと、じっっさいに触ってみることもできない、と」
リチャード
「はい。で、シャープとかのメーカーがやってるように、いろんな店で、コーナーを設けたりとか、それこそ、街角で、お姉さんを使って、「どうですか?」みたいなことは(笑)、やってないわけですから。
それでは、本当に、コンピューター・ユーザー以外の人にアプローチすることは、当然出来無いわけですね。今は、まぁ、マッキントッシュなり、コンピューターを使ってて、そういう雑誌を見てて、いろんな記事とか読んでいる、それが、今のターゲットなんですよ。その中の何パーセント、少ないパーセントだと思うんだけど、どうしても欲しいから、探しに行くとか、連絡したりとか、そういう人しか、今は買ってないって事ですね。
まだこれから伸びる可能性は有るし、あと、雑誌等の評価が上がってくると、また、更にね。
今まで、なんか、かなり悪いイメージが出来たり、まぁ、作られたわけなんですね。これは、馬鹿だと、と言うようなイメージが、二、三年前から、続いているわけなんですね。今でも、まだ、最新の雑誌、えーと、この雑誌、(雑誌をめくりながら)えっと、ここに書いてあるように、まぁ、これは色んなPDAを比べてたりする。まぁ、マッキントッシュ以外の、雑誌は、大体こういう取り上げ方をするわけなんですけど、要は、ユーザーじゃないんだよね、書いてる人が。だから、間違ってたりとか、余り良い印象が無かったりとか、かなり、バイアスを持って取材するわけですね。だから、こういう系統のものとか、まぁ、DOS系の雑誌では、まぁ、余り良い...ね。」
「決して、好意的な見られ方はしないわけですね。」
リチャード
「(うなずきながら)だから、やっぱり、ユーザーが書いた方が、ちゃんと書けるわけですよ。使い方とかとか分かってたりしてるわけですから。(ページをめくり、Newtonについて書かれた記事を読みながら)これでなんか、通信が出来ないとか、モデムに対応していないとか、なんか...。
まぁ、確かにね、モデムの種類によって、使えない物があると。常識的な物なんですけどね。それが、通信出来無いっていう言い方になってるとかそういう結論が書かれて、(Newtonの)イメージがどんどん、崩れるという事です。
まぁ、Macと一緒なんですけどね。昔のMacの評価は、全く同じ扱いされたわけですから。」
「マッキントッシュの雑誌でも、結構、間違った事っていうか、見るべきところを見てないなっていう気がするんですけれど。」
リチャード
「そうですよ。どのソフトでも、ハードでもそうだと思うんですよ。やっぱり、メーカーなり、愛用している人達が、書いて貰いたいような書き方はしてくれないですね。
(広告ページを指しながら)広告を自分で打って、自分で文章書くべきかも知れないんだけど。(笑)」
「Newtonユーザーのライターの方や、友人と、この間話をしていて、やはり、マッキントッシュの雑誌にしても、結局、「あれ?この人、使ってないのに書いているんじゃないのかなぁ」っていう記事が凄く多くて。」
リチャード
「そうそう、多いですね、はい。まぁ、少なくても、使っててもそんなに、パワーユーザーでは無いという事ですね。まぁ、たぶん、今、マッキントッシュの評価記事とか書く人は、(マッキントッシュに関しては)殆ど、パワーユーザーになってるわけですから、間違ってることは、まぁ、まだ、あるんですけどね、技術的な話になると。まぁ、フォントの話とかなんか、一般的な事しか書かれて無くて。まぁ、そうですね。」
「ライターが、もう一寸やっぱり、勉強して貰わないと、きちっと伝えることは難しいですね。」
「そうですね。勉強だけじゃなくて、どういうところをピックアップして欲しいかという事は、やっぱり、違うとこに有ったりするんで。例えば、(再度、記事に目をやりながら)この記事もそうなんだけど、だって先ず、パームトップだっけ?IBMのヤツ(IBM
PC110のこと)。これ入れるべきじゃ無いんだもの。」
「たしかに」
リチャード
「電源何分持つかって、なんか、」
「一時間とか、そんなもんでしたっけ?」
リチャード
「約3時間。Newtonが何故か2週間って、まぁ、付けっぱなしって意味じゃないんだけど。そういうところは見てないわけだよね。こういうものと比べたりして、一番長く持つはずなんで、そのことが全然触れてないとか、アプリケーションの種類が一番多いとか、(PC110を指して)まぁ、これが一番多いんだけどね。(苦笑)でも、まぁ、これ、PDAじゃ無いから。そういう話はほとんどない。
あと、ソフトの値段。シャープのソフト、殆ど世の中に無いでしょ。Add in以外はね。PDSみたいなもの以外は、殆ど無いんだけど、そのへんがなんか、ユーザーじゃないから。
(書道などのエヌフォーのソフトの紹介記事を見ながら)書道の面白さとか、それが有ることの意味自体は、分かってない訳なんですよ。」
「アップル自体も、周りに対して、そういう部分で、きちんとアナウンスすればいいのに、と思うんですけど。」
リチャード
「Newtonに関しては、凄く中途半端なんです。なんか、自分達がどういう風にすればいいのか、分かってないし、日本語版の発表をした手前、やめましたって事も言えないし。そういう、まぁ、立場として難しい部分と、後、良いソースがあまり書けていないって部分も有るんですよね。
マッキントッシュが、売れてるわけですから、それが、商売の中心になってるんで、Newtonが後々になってるんですね。ですから、まぁ、それほど期待出来無いんじゃないかと思うんですね。
向こう(アップル本社)はね、割と、広告も出すし、EXPOででかい看板も、出してたりするんだけど。余り期待できないですね。当然やって欲しいんだけど、まぁ、やれない理由も分かるわけですから。
その代わりに、うち、エヌフォーの方が、役割を代わりにやっているんじゃないかなぁと思うんですね。広告やったりとか、宣伝してるわけですから。そっちの方がより良いんじゃないかなぁと思うんですね。向こうには(海外)、うちみたいにやってる会社が無いので。
(アップルが)Newton自体はプッシュしようとしているんだけど。まぁ、店はあるわけなんだし、頑張ってると思うんだけど、もう全部メーカー(=アップル)に、任せっきりに成っているんですね。」